前回の続き!
science-fantasy.hatenablog.com
もはやガンバスターやイデオンに近い存在か?
いやはや、前回の考察ではMOGERAについて恐るべき数値となった。スペースゴジラの設定上の速度である光速に対抗するとなればもはやそれに並び立つ核融合エネルギーとは太陽出力のほかなく、それを柔軟な形で利用可となればかつてないエネルギー兵器出力となる。6PW予測のメカゴジラの主力兵装メガバスターに対して、MOGERAが発揮しうる火力は最大382.7YJとなり、これは500億倍ほどの力の差となる。うーん、すごすぎる。
珍しく気が合う?ゴジラとメカゴジラ
ただいくら元々メカゴジラとの力の差がある設定といえど、このエネルギーを直接投射すると地球の損害が大きすぎる(必要が生じた場合ゴジラを駆除する事はGフォースにとって重要な課題とはいえ、付随被害に目を向ける必要もある)
そもそもこれは亜光速に達するために筆者が考え出した補助ギミックであり、本来のMOGERA内部での核融合炉で達成できる宇宙航行時の出力(推力)は設定上のマッハ44(大気圏内でマッハ44を達成するのに匹敵する加速度)という事になるのではないだろうか
機体本来の推力エネルギーやいかに
マッハ44と言っても出力を推し量る際に重要なのはその加速度だ。1分程度でマッハ44まで達するなら25.5G、毎秒あたりの出力は4.69×10の15乗Wほどだと言う。この時点でメカゴジラのメガバスター(6×10の15乗W規模)にならぶが、一方で瞬間的(1秒程度)に達する場合はその加速度Gは1500Gにも達する。その出力は1.73×10の19乗Wであり、その加速度での加速を(1分程度など)継続する場合は1.06×10の21乗Wが平均的に求められる毎秒出力となるとの事だ。
最高出力ではメカゴジラのメガバスターと最低でも同列、最大では6桁ちかく上をいくわけだ。太陽ビームによるアシストがなくともこの威力…もちろん25Gでも1500Gでも本来パイロットはタダでは済まない。MOGERAは亜光速戦闘が可能だったという前提で慣性制御が行われたであろうという想定である。設定上でも一応MOGERAはメカゴジラの上位互換的機種であり、スペースゴジラが来襲しなければ正面からゴジラを斃してしまっていた可能性が高いという(なんと…そこまでとは)*1
オレ様を斃す⁇やるならやってみろよ‼︎モグラ野郎‼︎とでも言いたげなゴジラ
しかしそれはなし得なかった。今回はその理由となるスペースゴジラの戦闘力について深掘りしていきたい…
スペースゴジラの戦力推定
スペースゴジラとは、G細胞から産まれた怪獣である。口の形状などからかつてゴジラと交戦した折放射能火炎に焼かれて宇宙へと消えていったビオランテと直接の関係があるのではないかと見られる(劇中でG細胞がクローズアップされるのもビオランテ戦以来だ)宇宙に消えていったビオランテもしくは隕石を迎撃に出たモスラに付着していたG細胞が長い年月をかけてブラックホールに吸い込まれ、ホワイトホールから(おそらく過去の時空に)飛び出して、おそらくブラックホールなどの宇宙放射線(一説には吸収される過程で結晶生物を取り込み更に恒星爆発に巻き込まれるなどして)一段とパワーアップしてしまったG細胞がスペースゴジラなのだという。
うーむ、ちなみにだがこの世界は未来人による介入で一度初代と84、ビオランテに至るゴジラは無かったことになったのでは…下手したら白神博士やその愛娘であり、ビオランテの遺伝子に加えられた英理加女史も存命かもしれない。まぁなのでモスラに付着したゴジラ遺伝子由来の可能性も考えられるのだが、しかし口元がビオランテに酷似している…ビオランテ戦が無ければそこで命を落とした(享年40歳)自衛官の権藤吾郎も生きており、そのためゴジラへの復讐に人生を賭ける友人の結城晃や、それを見守る権藤千夏(戦死した権藤1佐の妹)などの人間関係も影響を受けるだろう…。
まぁいい。とにかくそうしたメカニズムでスペースゴジラは生まれてしまったのだ(そもそもこれを権藤妹はどうやって断定したのだろうか…23世紀のスーパー科学であろうか)(未知の観測技術、かなりの外宇宙まで人類が進出している事がうかがえる)
国連の要請により出陣したMOGERAに対し、スペースゴジラはこれを鎧袖一触で撃退しそのまま地球へ降下してしまった(MOGERAの本来任務はゴジラ討伐であり、宇宙進出能力は宇宙空間から反撃を受けない態勢でゴジラを攻撃するための機能である。そもそも宇宙戦を想定した機体ではないため不利なのは当たり前と言えば当たり前かもしれない)
Gフォース脅威のメカニズムである
(自衛隊スーパーXⅡの出力については3代目ゴジラの熱線エネルギー由来の純粋水爆が起爆した瞬間エネルギーの想定)
その際に何度かスペースゴジラがMOGERAに体当たりを仕掛けてきたと記憶しているのだが、宇宙での相対速度を考えると大変な事だ。
以前考察したように、スペースゴジラは設定上宇宙では光速(資料によっては亜光速)で移動する。もちろんこれに対抗する形でMOGERAもそれに準ずるスピードで機動する(そもそも一定以上の速度でなければ、アステロイドベルトで交戦する事を考えると時系列的にも厳しいだろう)ものと考える。スペースゴジラはアステロイドベルトでMOGERAを下した後、速攻で地球に接近しゴジラ達の前にピンポイントで姿を現すなど信じられない行動を取っている。ものすごいスピードを出しながら正確無比に地上のターゲットを捉え到達するというのは、野生動物の本能では難しく知的生命体のバックアップがあってもなお難しいだろう。そしてMOGERAもまた、故障箇所を直すなど短時間で修復を終えて出撃している。
この事からあらためてスペースゴジラだけでなくMOGERAも光速に近いスピードで行動し、交戦した可能性が高いと考える。
しかし、激しい肉弾戦である。光速域での戦いというだけでやばいのに、そこで体当たり攻撃を採用された場合どうなってしまうのか。MOGERAの体重は16万トンであり、スペースゴジラの体重は宇宙空間だと72万トンである。この両者が光速の99.99パーセントでぶつかったとする。まず、相対論的効果により両者とも大幅に質量が増えている。16万トンだったMOGERAの質量は元の70.71倍である1131万トン、質量72万トンであるスペースゴジラはやはり同じく元の70.71倍である5091万トンである…この大幅に強化された質量で両者がぶつかった場合、その衝撃エネルギーはTNT換算で約1兆3195億メガトンに達するという。衝突地点が火星寄りのアステロイドベルトであれば、地球からも衝突時の瞬きが望遠鏡で覗けるかもしれない。高エネルギーのガンマ線が発生するため、地球のガンマ線観測衛星が異常なシグナルを検知する可能性が高い。
もはや天体現象か何かか……
X線や電波でも強いシグナルが発生する可能性が高い。MOGERAはスペースゴジラと交戦する直前、スペースゴジラが発生させていると見られる電磁障害に悩まされていたが、衝突後は自らがその発生源となるのだ(というかスペースゴジラがそうした障害を発生させていたのも、あるいは光速のスペゴジが細かい星間物質の粒子と衝突する事で生ずる現象なのかもしれない)(地上での行動時に地表も影響を受けてた事から、スペゴジ自身の結晶生命としての性なのかもしれないが)
さて、ただアステロイドベルトでこれだけの衝突が起きたところで地球はそこまでの影響はない(離れてるうえに爆発エネルギーなどではなくあくまで衝突エネルギーだ)(まぁ地表付近でも人工衛星の故障や電波障害などは普通に起こるレベルだが…)しかしモロにぶつかるMOGERA(そしてスペースゴジラ)にとっては大事だ。スペースゴジラはMOGERA側より数倍質量が大きいのに加えて重力制御や慣性制御ほか、超能力の恩恵があると考えられる(未希はコイツに弟子入りした方がいいかもしれない)劇中でもスペゴジ側に大したダメージは感じられなかった。とにかく宇宙でエネルギーが供給されている間は余裕のよっちゃんのようだ。もちろん非常識ではあるが野生生物が光速でウロウロ出来るのが既に非常識なのだ。
何気に恐るべきMOGERAの防御力…
それに対しMOGERAである。もちろんコイツも検証を重ねていくうちにかなりおかしい事が明らかになりつつある。劇中の性能要求(描写)を満たすには亜光速を達成する他なく、かつ(ふらつきながらも地球に帰還した以上は)光速でのぶちかましに耐えなければならない。とりあえず光速域航行エネルギーの一部をレーザー攻撃に転換するだけで(太陽出力の1割が利用可能として/かつ低軌道高度400kmから攻撃するとして)制御や移動時間を無視すると軍事目標など10億箇所以上を1秒で制圧可能な水準のエネルギーである。先代のメカゴジラによる力に基づく平和を引き継ぎさぞかし地球も平和に…
しかしいくら23世紀人の技術が使われているとはいえ元々宇宙戦は本来任務ではないのだ。対G(ゴジラ)を念頭に置きつつどういった隠れ機能があり得たかを考察していこう…
次回において…(ヲイ