【ゴジラVSメカゴジラ】ブラックホール第三惑星人II【SF考察4】

 

 

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金星人

いやはや驚きの連続だ…平成メカゴジラ(93)が6PW(ペタワット)と驚きのレーザー砲出力だったが昭和版メカゴジラは推定44PW〜、これに慄いていると初代ゴジラと同じような時期に現れたミステリアンと対する人類のそれぞれの兵器(要塞ミステリアンドームとマーカライトファープ)が、まさかのメカゴジラ並み攻撃エネルギー出力の44PWだったとは…

 

ゴジラに例えれば昭和ゴジラの推定最高エネルギー出力レベルである事に加え、平成ゴジラの最強技の一つであるハイパーウラニウム熱線(推定100PJ)には及ばないものの、一度きり短時間しか使用できない必殺技と比較して75分(201150PJ)継続して使用できる(ミステリアンに対しては力不足とされた)装備を保有していた。

火星で難民生活をしつつ同規模のエネルギーを隠し持っていたミステリアンの文明レベルもすごいが、打ち破った人類側もすごい(ミステリアン達は最後には火星も捨てて完全に放浪の民になったらしい)しかしミステリアンの要塞ドーム兵器とブラックホール第三惑星人の機動兵器メカゴジラがほぼ同じ攻撃時出力44PWとなったのは何かの偶然か…そしてまさかのお題であるブラックホール第三惑星人にほぼ触れないままIIになってしまった…

これはいかん。ちゃんとブラックホール文明について検討しなくては…しかし昭和ゴジラを調べているとどうしても気になる事に行き当たる。1964年公開の「三大怪獣/地球最大の決戦」に登場するセルジナ公国のサルノ王女などもその1人である。彼女は実は金星人の末裔であり、彼らの故郷は5千年前にキングギドラによって滅ぼされた…うーむ…ちなみに作品違いにはなるがミステリアンもそのぐらいの時期に母星を失っている。

 

 

もし作品が繋がっているとすれば、彼らが住みにくい火星に進出したものの地球を攻めあぐねていたのはキングギドラが金星を拠点にしていたからかもしれない。火星よりも内側のテリトリーで知的生命体の文明を検知すれば攻撃を仕掛けていたのかも…それゆえ地球人類は自主自立を保ち繁栄を続ける事が出来たのだ。おそらく…

後述するX星人やキラアク星人も太陽系種族であり、かつ比較的地球に近い位置で暮らしている。地球人類はある意味で(隣接する金星人含め)列強種族に囲まれながらも、キングギドラとのパワーバランスのおかげでかろうじて生きながらえたのかも知れない。

しかし金星は硫酸の大気に灼熱の大地である。昼夜問わず温室効果で水星より暑いのである。やはり地球温暖化対策は必要なようだ…(金星では何と大気の97%が二酸化炭素である)

こんなところに文明など築けるのだろうか?ヒトに近い種族が金星固有の勢力として繁栄するのは無理そうだが、金星には生物の痕跡とみられる現象が確認された可能性があるという(過去の観測から、金星の大気には思いのほか多くの紫外線を吸収している部分があることが明らかになっている。これは硫黄化合物などが作用している可能性の方が高いが、一部の科学者は生命反応と見ているという)

実は住みよい⁇地獄の惑星

実は金星の大気上層(成層圏)の状態は地球に近く、大気に限定すれば火星より過ごしやすいそうだ。金星人がもともと別の場所からの移民であれば大気上層部に飛行船や熱気球を仕立てて居住や移動が容易となるだろう(ひょっとしたら火星のミステリアン難民と祖先を同じくしたりして…妄想が捗る)

金星は本来地球のように美しい星だったが、キングギドラに破壊の限りを尽くされ、今の人の住めない環境になってしまった…というが、現代科学においてはここ10億年で二酸化炭素が急速に増えた事によりいまの地獄のような惑星になったというのが定説だ。まぁ金星人が外宇宙から大気圏に定着したあと、時間をかけてテラフォーミングを試みたのかもしれない。

数100年規模で惑星改造を行えば現代人類の延長線上においても金星テラフォーミングの未来がある事が論じられている。しばらくは地球のような環境を獲得出来たが、キングギドラの来襲によっておじゃんになった…ゴジラ世界線においては金星は一度テラフォーミングされていたため荒廃はしてるものの現実世界における地獄惑星とは違う環境なのかもしれない。

やはり最凶にして最強。キングギドラ先輩

もし宇宙超怪獣キングギドラが、地球に近い環境となった金星を短時間で元に戻す(逆テラフォーミング?)を行った場合、

①CO2を大気に戻すエネルギー=1.94×10の26乗J

②地表を加熱するエネルギー=1.75×10の30乗J

…などが必要となる

総合的には1.75×10の30乗Jが必要と考えてよいという。

これは太陽の全輻射エネルギーが1時間前後放出される時のエネルギーに匹敵する。これは全人類のエネルギーに換算すれば約30億年分だという(というかやっぱ太陽さんハンパない…)平成ゴジラの必殺技であるウラニウムハイパー熱線を10秒間持続させ得たとして(推定1000PJ)この金星逆テラフォーミングはそれの数兆倍の出力を有する。まさに「宇宙超怪獣」の名に相応しい働きだ。

 

キングギドラは金星を3日で滅ぼしたという。金星テラフォの総エネルギー規模を3日(259200秒)で割ると、毎秒6.74×10の24乗Jの出力という事になる。これでもゴジラのハイパーウラニウム熱線(毎秒あたり)と6000万倍前後の開きとなる。

前回騒いでいたマーカライトファープという地球防衛軍の装備の毎秒あたりの出力の1.3億倍、75分連続照射した総エネルギー出力と比較してもキングギドラ毎秒のエネルギーが数万倍を上回る。うーん回を経るごとにインフレがすごい。この前までゴジラ地球防衛軍がすごいすごいと称賛していたものの、やはり宇宙レベルは桁違いだ。

実際考えてみれば昭和ゴジラも単体で昭和キングギドラに勝利した事はない。平成キングギドラは緒戦からゴジラに押されていたが、あれは未来のバイオ技術から産み出された愛玩用の生物を強化したものであって宇宙生物である本来(昭和の)キングギドラとは別物なのかもしれない。うーん、見た目も東洋の龍(神)と西洋のドラゴンのような差がある(ベタ褒め)

キングギドラさんに媚びはうっといたものの、この世界の金星がどのようになっているかは分からないため単に金星人を3日間かけて全滅させただけだったりするのかもしれない。金星が居住領域である事が分かって今後東宝人類同士の争いが起こるかもしれないし、金星人は自らを改造して灼熱地獄に耐えうる存在にしていた、金星人は生存が容易な大気上層のみで暮らしていたがキングギドラに3日間かけてやられた…など色々類推できる。ただ、ギドラは物理を越えた超能力を獲得してるほか様々な勢力から一目置かれる存在であることから惑星改変などかなりの規模のエネルギーを操れる可能性も残っている。

しかしなんなら初期の昭和版怪獣たちの方が強いのではないか?新たな発見があるものだ…ゴジラは奥深い…そしてそれゆえなかなかブラックホール第三惑星人まで行きつかない汗